ラグタイムピアノの弾き方

ラグタイム・ピアノ 教則本 ピアノ楽譜

ラグタイムピアノを弾くための準備
ラグタイムピアノのスタイル Ragtime Piano ラグタイムピアノを弾くために必要なものを纏めています。教則本,音源,

演奏と解釈

ラグタイムのRagはボロとか断片という意味なので直訳すれば、ボロボロになった時間という事になりますが、これは音楽用語では、シンコペーションを意味します。しかし このシンコペーションは、クラシック音楽でのそれとは異質のもので、ラグタイムから発展していったアメリカのジャズの基本である、スウィングの意味を含みます。 スコット・ジョップリンが書き残した、ラグタイム講座(School of Ragtime)の中で、ラグタイムのシンコペーションは、スウィングしてキャッチしなさい。と述べている ことからもその意味が判ります。このスウィングするというのは、ピアノの右手メロディーラインの事で、左手の方は、基本的に崩しません。この辺りはショパンのテンポルバート に近いものがあります。ただしクラシックピアノの演奏とは、根本的に異なるリズムの原則があります。例えば4拍子の場合、通常クラシックの場合は、1拍目と3拍目にアクセント がありますが、ラグタイムの場合は2拍目と4泊目にアクセントがきます。4分の2拍子の場合はラグタイムでは、8分の4拍子として演奏されます。スコットジョップリンの残した ピアノラグは、後世のジャズに多大な影響を残しました。ピアノ演奏上のテクニック面では、いわゆるストライド奏法(手が鍵盤をまたぐという意味でラグタイムの左手)としてジャズピアノ に受け継がれて、その後スウィングジャズやブギウギへと発展していきました。

メープル・リーフ・ラグ

メープル・リーフとは、「カエデ葉」の事です。ミズーリ州セダリカにあった「メープル・リーフ・クラブ」のために作曲され、この曲のヒットによって、スコット・ジョップリンは ラグタイムキングと称されることになります。楽曲の構成は、A-B-A-C-D。和音進行は、スコット・ジョップリンのラグタイムの典型的なスタイルでAの7,8小節目に減和音(ディミニッシュ)の ブレークがあります。Bはドミナントコード(X)が2小節、トニック(T)が2小節繰り返すというマーチのスタイルです。このスタイルは後にディキシーランドジャズに受け継がれていきます。 Cの右手は厚い和音進行による重量感を出すようにするのが演奏上のポイントになります。C−DのあとAにダルセーニョして、Bをアッチェレンドしながら盛り上げて迫力を増し曲を終わらせるようにしましょう。

エンターテイナー

映画「スティング」のメインテーマともいえるこのエンターテイナーは変化に富んだ曲で、A-B-A-C-Dの構成になってます。ポイントはB以降の部分をいかに破綻なくつなぎ、曲全体をまとめるか という事になりますが、これはかなり至難の業ともいえ、少し早めのテンポでシンコペーションをスイングすると魅力的ですが、この場合のスイング感は、かなり難しく練習が必要です。ギター等での演奏を耳にする機会がありますが、そのどれもが私には、阿波踊りのリズムにしか聴こえたためしがないのです。演奏経験の未熟さもあるのかもしれませんが教則的なマスター過程においての理解では、かなり難しくなるのかもしれません。もっともギターで演奏するという認識そのものが、野球の試合に柔道着を着てバッターボックスに立っているかのような認識だと思います。そのような方は、自分が楽しめればいいんだからとおっしゃるのでしょうけれど、いずれにしろ明々後日の解釈にならないように注意したいものです。

ストライド奏法のハノン
Stride Hanon ストライド奏法のハノン
ピアノのスライド奏法のハノン歴代の素晴らしいピアニスト、ファッツ・ウォーラー、ドクター・ジョン、スコット・ジョプリン、ウィリー・ライオン・スミス、アート・テイタム、ジェリー・ロール・モートンなどなどスライド奏法のハノンを通して勉強できる教本です。

Dr. John Teaches New Orleans Piano
New Orleans Piano教材シリーズ
Blues/New Orleans Piano教材シリーズ Dr.Johnの自作曲やジャズ・スタンダードといった彼の手クセをマスターする事も可能です。付録CDの解説と部分的な楽譜からなる本です。付録CDも素晴らしく数々の名曲がDr.Johnのピアノ・ソロで実演解説されています。

ラーニングトゥプレイ ロックリズムラグタイム
ロックリズムラグタイムピアノ
どこかで聴いた旋律をラグタイムピアノのリズムで初心者でも楽しく弾けるようにアレンジしてある優れた教則本といえます。

Joplin: Complete Piano Rags
Joplin: Complete Piano Rags
全38曲収録、ラグタイムピアノの原典であるスコット・ジョップリン本人のラグタイム教則作品『School of Ragtime』も掲載されています。
Stride & Swing Piano
ストライドピアノ
有りそうで無いストライド・ピアノの教則本です。かなり詳しく解説されています。

楽譜作成ソフトPrintMusic 2011
楽譜作成ソフト
最高の楽譜作成ソフト Finaleのライトヴァージョンです。ピアノ楽譜を書くには充分すぎるほどのソフトです。