春秋社
全出版物の中でピアノ楽譜のシェアは高くはないが、ときたま突出した楽譜を出版する特徴がある。楽譜出版は戦前昭和4年頃からだが、戦災で焼失し昭和25年から再出版を
始めた出版社である。著名な音楽家との関わりから、ときおりずば抜けた正確さの楽譜を出版する。例えば、ここに紹介するラヴェルの実用版は一般にはフランスを代表する出版社であり、
ラヴェルやドビュッシーを核とする器楽、声楽の分野では、他国に真似のできない多くのが楽譜を出版しているデュラン社が原典版となる。デュラン社は1986年にパリのマドレーヌ広場に創立され、
1891年に現在のデュランという名になった。一目でフランスの出版社だとわかる表紙は味があって中々のものです。我が国の音楽大学付属、中高含め音大では標準使用となっているがラヴェル
の楽譜について若干のミスもあり、一部では、国内の実用版を併用する形をとる教師も増えていてその場合使用される楽譜は信頼度が高い春秋社となっている。
春秋社